人生の秘訣

「空の空。伝道者は言う。空の空。すべては空」(聖書)

 古代オリエント世界で栄華を極めたソロモンはイスラエル王国の第三代目の王です。ダビデの子として生まれ、後に王位につきました。知恵者としても名高く、三千もの箴言( ことわざ) を書き残しました。シェバの国の女王がソロモンを試そうとしてやって来たとき、女王が訊ねたすべての難問に答えを与えました。このような逸話もあり、後世になると多くの伝説や創作が作られました。

 冒頭の言葉はソロモンが晩年に語ったものだと言われています。ソロモンが人生について見出した答えは「空しさ」でした。傍目には充実した人生に思えます。生涯をとおして知恵と知識を探究し、エルサレム神殿の建築を始め多くの事業を手がけ、量りきれない財産を所有しました。お酒や異性に楽しみを求める生き方も、意のままに行うことができました。ソロモンは古代の王ですが、その生き方は私たちと重なる部分があります。

 繁栄を誇ったソロモンを空しさに至らせたのは、死という現実でした。「すべては同じ所に行く。すべてのものは土のちりから出て、すべてのものは土のちりに帰る」。しかし、聖書にはソロモンの知らない生き方を見出した人がいました。

 イエス・キリストの伝道者パウロは人生に満ち足りていました。パウロは苦難の生涯を歩んだ人です。ユダヤ人からはキリストを信じるゆえに命を狙われ、ローマ人からは根拠のない嫌疑により投獄されました。何度も命を落としかけ、何日も空腹を耐え忍び、それらの上に、クリスチャンの友人たちへの心づかいが重くのしかかりました。しかし、人生に空しさを感じてはおらず、老年になってもかえっていのちにあふれた人生を歩んでいたのです。

 パウロの人生の秘訣はイエス・キリストにありました。「私は、貧しくあることも知っており、富むことも知っています。満ち足りることにも飢えることにも、富むことにも乏しいことにも、ありとあらゆる境遇に対処する秘訣を心得ています。私を強くしてくださる方( イエス・キリスト) によって、私はどんなことでもできるのです」。どんな境遇にあっても力強く、喜んで生きていくことができる、なんとすばらしい人生ではないでしょうか。

 イエス・キリストはパウロだけではなく、すべての人に恵みを与えてくださるお方です。イエス・キリストは紀元30年頃、エルサレム郊外で十字架にかかって死なれました。それは私たちを罪から救い、死からいのちに導くためでした。

 当集会ではイエス・キリストについてお伝えする特別福音集会を行います。予備知識はいりません、聖書もお貸しいたします。入場は無料で献金等を求めることもありません。ぜひこの機会に当集会にお越しくださいますようご案内いたします。

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